AWOい読書日記

ミステリやら漫画やらの感想置場。煮詰めすぎないよう頑張って更新します。

オフ会

 今日はオフ怪でした。と言うより「『井上真偽講演会』参加お疲れ飲み」と言った方がより正確かもしれません。一日に一ツイートくらいしかしない僕がなぜそこにいるのかはエターナル・ミステリーですが。
「それで『最後から二番めの真実』のことなんですが」
「ああ、アレね」
 という会話がで出来る集まりなど生まれてこのかた初めてでしたので、まことに感動しきりでございました。いつの間にやら幹事役を押し付けてしまった形のタナティス様、遠方より来られた皆々様、どうもご苦労様でした。シーユーネクスターイム。



 という以上の文章は「ペインキラーの読書曜日」の記事のコピペ改変です。勝手に使って著作権とか大丈夫なんでしょうか。まずお昼から同志社で井上真偽講演会(DMSの方々、お疲れ様です。面白かったです)、夕方からサークルの同輩・後輩を連れてオフ会、その後阪大ミス研の方との二次会(と言うには屋根も囲いもない青空二次会でしたが)、そして僕の下宿訪問(何という大イベント!)という一週間に希釈してもまだ濃い出来事が一度に押し寄せてきたわけですから、僕はこれから先一週間は猫のしっぽほどにも使い物にならないはずです。

 普段サークルでも相手を選びはしますが好き勝手に喋る僕ですが、それは言わば身内との間のことであって当然のように感じていたので、今日、初のオフ会で外部の方に自分の趣味を自由気ままに喋り散らかすことができたのは今までにない快感でした(著者注・どちらも快感ですが、「オフ会だと同じ行為でも新鮮に感じる」程度のことを言いたいんだと思います)。その反面減点方式ではマイナス百万点でもまだ足りないくらいの失言をたくさん重ねたため今夜は後悔の嵐で煩悶して夜を明かすことになりそうですが。疲れたので明日(日曜日)はラノベを読んで過ごします。僕は上遠野浩平作品を刊行順に読んでいるのですが最近ようやくブギーポップ外のシリーズにも手を出せるようになったのでこれから上遠野浩平を読む量はおそらく増えると思います。

 色々と思うところはありましたがとても勉強になりました(意識の高い大学生的物言いですが事実ぼくは意識の高い大学生であるために当然の語彙としてこういう言葉が口から出てくるのですと言いつつ本当に意識の高い大学生はもっと複雑なことを言うのを知っています)。無理やり連れて行ったサークルの三人は特に本当にお疲れさまでした(と書いてもこのブログを見てくれるとは限らないんで後日ちゃんと言います。Special thanks)。ではまた。



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  1. 2017/06/11(日) 02:29:00|
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4月と5月に読んだ本まとめ

 読了した本をまとめる月とまとめない月があり、随分と恣意的な気もしなくもないですが今月もどうぞ。二か月分を一挙に。


4月の読書メーター
読んだ本の数:24
読んだページ数:8610
ナイス数:280

分冊文庫版 鉄鼠の檻(一) (講談社文庫)分冊文庫版 鉄鼠の檻(一) (講談社文庫)
読了日:04月02日 著者:京極 夏彦
分冊文庫版 鉄鼠の檻(二) (講談社文庫)分冊文庫版 鉄鼠の檻(二) (講談社文庫)感想
中間報告を。普通に館モノでは(『龍臥亭事件』思い出した)。題材だけで言うと狂骨の方が好き。物語は始動してるのかそうでないのか解らない。憑きものおとしは「やっぱこれだね」といった感じ、快感。3、4巻が短いので一冊に纏めてもらっても構わなかったのだが。
読了日:04月03日 著者:京極 夏彦
分冊文庫版 鉄鼠の檻(三) (講談社文庫)分冊文庫版 鉄鼠の檻(三) (講談社文庫)
読了日:04月03日 著者:京極 夏彦
分冊文庫版 鉄鼠の檻 4分冊文庫版 鉄鼠の檻 4
読了日:04月04日 著者:京極 夏彦
人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)感想
おもしろすぎるのでは?(妖精さん風に)
読了日:04月06日 著者:田中 ロミオ
聖アウスラ修道院の惨劇 (講談社文庫)聖アウスラ修道院の惨劇 (講談社文庫)感想
宗教の扱い方が雑な気はしたが、前作(だと思っていたが文庫化の順番がバラバラで本書は第三長編なんですな。なのでここでいう前作とは『地獄の奇術師』)と異なり怪奇趣味に陳腐さがなく、冗談のような展開を経ながらも最後までサービス満開で良かった。最近読んだからか本作から『鉄鼠の檻』っぽさを感じ(こちらの方が先だが)、『薔薇の名前』が大体どんな話なのか解った気がする。
読了日:04月07日 著者:二階堂 黎人
小説の聖典(バイブル) ---漫談で読む文学入門 (河出文庫)小説の聖典(バイブル) ---漫談で読む文学入門 (河出文庫)感想
冗談でなく人生のバイブルになりそう。
読了日:04月08日 著者:いとうせいこう,奥泉 光,渡部 直己
ネジ式ザゼツキー (講談社文庫)ネジ式ザゼツキー (講談社文庫)感想
とても島荘らしい作品だった。(おなじみの)幻想的な謎を提示、解決という構成に一捻りを加え、今回はまずファンタジーを脳科学的アプローチで解体、それにより浮かび上がってきた不可解な謎をこれまた剛腕な手段で解決するという二段構えをとっている。島荘理論の弱点として謎そのものを重視するあまり解決がおろそかになる点があり、今回もトリックは若干弱い気もしたが、長さのわりに破綻が見られず素晴らしい。思い出したかのように不必要な日本批判をするのはいただけなかったが。
読了日:04月09日 著者:島田 荘司
言葉使い師 (ハヤカワ文庫 JA 173)言葉使い師 (ハヤカワ文庫 JA 173)感想
第一短編集よりも神林のテーマがはっきりと出ている。
読了日:04月10日 著者:神林 長平
ふたたび赤い悪夢 (講談社文庫)ふたたび赤い悪夢 (講談社文庫)感想
ここまで「私」が出たミステリを初めて読んだかもしれない。九十年代にタイムスリップして、ポン、と探偵ではなく作家法月の肩を叩き、一緒に哲学の道でも歩いてやりたい気持ちになった。
読了日:04月11日 著者:法月 綸太郎
誰も僕を裁けない (講談社ノベルス)誰も僕を裁けない (講談社ノベルス)感想
世間の評価にイワカン。作者に恨みはないはずなんだけど読み方が意地悪なのかな。
読了日:04月12日 著者:早坂 吝
ギャルトン事件 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 603)ギャルトン事件 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 603)
読了日:04月14日 著者:ロス・マクドナルド
プリズム (ハヤカワ文庫JA)プリズム (ハヤカワ文庫JA)感想
前島賢の解説にある通り人間(僕)が必要とする大体のテーマが揃っているのだけど物足りない。
読了日:04月16日 著者:神林 長平
法月綸太郎の冒険 (講談社文庫)法月綸太郎の冒険 (講談社文庫)感想
ギャグが冴え渡ってる。
読了日:04月17日 著者:法月 綸太郎
地下鉄のザジ (レーモン・クノー・コレクション)地下鉄のザジ (レーモン・クノー・コレクション)感想
ユーモア小説としては楽しめるが日本人が読解するには難解過ぎる、いつも以上に平易なだけに余計に。映画や舞台にして意味があるのだろうか。
読了日:04月18日 著者:レーモン クノー
夏のレプリカ (講談社文庫)夏のレプリカ (講談社文庫)感想
なかなかに楽しめた。しかしあいかわらずハウダニットはつまらない。
読了日:04月20日 著者:森 博嗣
PK (講談社文庫)PK (講談社文庫)感想
意外と解りやすい構造をしていた。もう少し割り切れない物語の方が好みではあるけど変な話ではあった。
読了日:04月21日 著者:伊坂 幸太郎
怪盗グリフィン、絶体絶命 (講談社文庫)怪盗グリフィン、絶体絶命 (講談社文庫)感想
とても楽しんで書いたであろうことが伝わってくる。
読了日:04月23日 著者:法月 綸太郎
野獣死すべし (ハヤカワ・ミステリ文庫 17-1)野獣死すべし (ハヤカワ・ミステリ文庫 17-1)感想
某先輩の感想を見つけた。
読了日:04月24日 著者:ニコラス・ブレイク
ホーリィ&ゴースト―ブギーポップ・アンバランス (電撃文庫)ホーリィ&ゴースト―ブギーポップ・アンバランス (電撃文庫)感想
こういう話だけ読んで生きていられたら幸せになれる気がする。飽きるとは思うけど。
読了日:04月24日 著者:上遠野 浩平
双蛇密室 (講談社ノベルス)双蛇密室 (講談社ノベルス)感想
バカトリックは面白いけど中途半端に利口になったらしくこれまた中途半端なシリアス描写とギャグのバランスが悪くあまり笑えない(誰裁と同じく)。エロミスとしてはイマイチだが見るべきところはあり、夢の不条理さ等は良かった。資質的に吝先生はあまりエロミスに向いていない気がする。と言うより、無理に書かなくてもいいのでは? 見せつけるようなつまらないロジックとバトルシーンはばかばかしくて笑えた。
読了日:04月25日 著者:早坂 吝
細い線〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)細い線〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
読了日:04月27日 著者:エドワード アタイヤ
われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫)われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫)感想
楽しい一冊。
読了日:04月28日 著者:土屋 賢二
怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関感想
僕の好きな方の法月作品で最高に面白かった気がするのだが惜しい感じ。法月さんの読書傾向には部分的にとてもシンパシーを感じており、この作品は今までのインプットをアウトプットしたい、という欲求に基づいて書かれた趣味の側面の強い作品だと思うが、それ以上のものではない気がする。僕のツボを刺激してくれたのでそれはそれでいいけど。帯には不満があり、新本格ミステリと量子SFの「融合」というのは言い過ぎでは。ところでこの手の作品の元ネタであろう某作家にもそろそろ手を出さなくてはという気持ちを強くした。
読了日:04月29日 著者:法月 綸太郎

読書メーター
5月の読書メーター
読んだ本の数:26
読んだページ数:9091
ナイス数:121

時間的無限大 (ハヤカワ文庫SF)時間的無限大 (ハヤカワ文庫SF)感想
ガジェットてんこもりで「時間的無限大」の発想も面白んだけど終盤までの展開がつまらないため全体としてはイマイチ。
読了日:05月01日 著者:
学校を出よう!〈3〉The Laughing Bootleg (電撃文庫)学校を出よう!〈3〉The Laughing Bootleg (電撃文庫)感想
再読。知らず結構影響を受けていたことに気がつく。SFとミステリの出力の仕方としてとても理想的。
読了日:05月02日 著者:谷川 流
ヴァインランド (トマス・ピンチョン全小説)ヴァインランド (トマス・ピンチョン全小説)感想
初ピンチョン。膨大な情報を抱え有機的で複雑な作品構造を有しているのにも拘わらず面白くて読みやすいのは文体・キャラクターのポップさによるものだと思う。作品全体を覆う思想はうっすらと解ったのだが何を理解すればいいのかは解らない。あとカルチャー部分も大体スルーした。物語の転がし方、突飛なガジェット等事前に予想していたピンチョンらしさはあったのだがピンチョンの影響下にあると思われる日本の作品ほどではなく、それこそが本書が入門に適していると言われる所以なのかもしれないけどではさて次に何を読むべきなのか。
読了日:05月04日 著者:トマス ピンチョン
ドン・キホーテの消息ドン・キホーテの消息感想
どうにかこちら側でピースを見つけ出すことはできたが、どう組み立てればいいのか解らない状態。楽しむべきところは楽しめたし(中盤までは何も考えずに楽しめた)、材料・要素は好みだけど、その使い方が現時点の自分の興味とはずれていたからあまり乗れなかった。が、それは作品のせいではなく、要は僕が勉強不足だということか。
読了日:05月05日 著者:樺山 三英
語り手の事情 (文春文庫)語り手の事情 (文春文庫)感想
性が抑圧されていたヴィクトリア朝時代、性の妄想に取りつかれた紳士だけが招待される謎の屋敷があった。その屋敷での奇怪な饗宴をめぐる連作短編集。「語り手」を自称する登場人物が面白おかしく蘊蓄・官能たっぷりに語り、抱腹絶倒。この面白さは(僕の不得意分野なので見当外れかもしれないが)『イン・ザ・プール』あたりのそれに近いと感じた。「語り手」という存在への考察は興味深く、終盤のメタフィクションと恋愛小説の融合的展開はやられた感がある(別に発明だとは思わないが似たようなことを考えていたので)。
読了日:05月06日 著者:酒見 賢一
ライトジーンの遺産 (ハヤカワ文庫JA)ライトジーンの遺産 (ハヤカワ文庫JA)感想
ハードボイルドなSF連作短編集。解説にもある通り海外の連続ドラマみたいで、キャラクター配置がうまく登場人物もそれぞれが魅力的。ミステリ風でもあり、ガジェット(超能力と人工臓器)の使い方がとても好み。爆発的に面白いわけではないがどれもしみじみと、良い。
読了日:05月07日 著者:神林 長平
突然変異幻語対談 (河出文庫)突然変異幻語対談 (河出文庫)感想
『残像に口紅を』や『文学部唯野教授』連載中の筒井と『フィネガンズ・ウェイク』翻訳中の柳瀬による対談・往復書簡。話題は主に言葉遊びと前衛について。柳瀬は過激でありそれに比べ筒井はバランスを大事にしている。議論がずれることも多々あるが相互に刺激しあっていたことが伝わり、良い。自分の感じる文体・文章の面白さについてその仕組みをテクニカルに解体してくれ、春休みに読めば良かったと後悔(読書会で使えたので)。ジョイスが極北にいるというのもあるが自分には案外言葉遊びのツボはないのかもしれないと思った。
読了日:05月08日 著者:筒井 康隆,柳瀬 尚紀
銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)感想
これでよく一つの小説になっているな、というくらいには展開がつぎはぎで一貫性がないのだけどこの面白さには読者を思う存分振り回すくらいのめちゃくちゃさがちょうどいい。で、事前にユーモア面ばかり聞いていたので物語のネタが壮大なことには驚いた。
読了日:05月10日 著者:ダグラス・アダムス
シェークスピアは誰ですか?―計量文献学の世界 (文春新書)シェークスピアは誰ですか?―計量文献学の世界 (文春新書)感想
暗号解読的な面白さがある。
読了日:05月10日 著者:村上 征勝
完全な真空 (文学の冒険シリーズ)完全な真空 (文学の冒険シリーズ)感想
今までに読んできたこの手の試みをした作品の中で一番完成度が高くまたわくわくさせられた。
読了日:05月11日 著者:スタニスワフ・レム
レイトン・コートの謎 世界探偵小説全集 36レイトン・コートの謎 世界探偵小説全集 36感想
正直なところあまり期待していなかったのだがバークリーはデビュー作ですでに作風を完成させていたらしい。面白かった。今となっては珍しくない趣向だけどユーモア部分にしっかりと伏線を仕込ませているところにはとても好感が持てる。シェリンガムの性格上仕方ないのかもしれないが相変わらず推理の過程はあまり面白くない(つまらないわけではないが)。スラップスティックだと思って読めば楽しいけど。毎回のことだが本作もヒロインがとても魅力的。ラストの一行、オチにはセンスを感じる。
読了日:05月12日 著者:アントニイ バークリー
ひとくいマンイーター (角川スニーカー文庫)ひとくいマンイーター (角川スニーカー文庫)感想
ユマ先生も早く続編を書いてくださいよ。
読了日:05月14日 著者:大澤 めぐみ
ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)感想
再読
読了日:05月16日 著者:森見 登美彦
サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)
読了日:05月17日 著者:新城 カズマ
サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)サマー/タイム/トラベラー (2) (ハヤカワ文庫JA)感想
事前に予想していたものとほぼ同じだった。
読了日:05月18日 著者:新城 カズマ
耳刈ネルリと十一人の一年十一組 (ファミ通文庫)耳刈ネルリと十一人の一年十一組 (ファミ通文庫)感想
不思議な物語だった。
読了日:05月20日 著者:石川博品
煙滅 (フィクションの楽しみ)煙滅 (フィクションの楽しみ)感想
制約が逆に発想を自由にするというのは解る気がする。
読了日:05月21日 著者:ジョルジュ ペレック
冥王と獣のダンス (電撃文庫)冥王と獣のダンス (電撃文庫)感想
上遠野作品の好きなところが詰まっていた。
読了日:05月22日 著者:上遠野 浩平
さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)感想
アイディア盛りだくさんで時間理論や恐竜絶滅の謎など面白いんだけど、色々と緩め。
読了日:05月23日 著者:ロバート・J. ソウヤー
麗しのオルタンス (創元推理文庫)麗しのオルタンス (創元推理文庫)感想
レーモン・クノーよりも遊びの方に振り切っていてそこまで難解でもなくメタ(アンチ?)ミステリっぽくもあるけど深い意図はなさそうで全力で楽しむことができるナンセンス小説。これで読書会をしてみたい気持ちはあるがウリポの勉強が面倒くさそうだしそれに第一何を語ればいいのか解らないので、オルタンスの読書会が結構頻繁に開催されているというのが不思議でならない。
読了日:05月25日 著者:ジャック ルーボー
ロデリック:(または若き機械の教育) (ストレンジ・フィクション)ロデリック:(または若き機械の教育) (ストレンジ・フィクション)感想
素晴らしい素晴らしい。あらすじから推測するに「ストレートな「良い話」で、どうせ結末で泣けるんでしょ?」と油断していた。膨大な情報量、ノイズ。あらゆるものが詰め込まれていて本書を一言で言い表すことができない。しかし基本的にはユーモアであったり教養小説でもあったりするのだから恐ろしい。円城塔の解説も……良かった。
読了日:05月26日 著者:ジョン・スラデック
第二の銃声 (創元推理) (創元推理文庫)第二の銃声 (創元推理) (創元推理文庫)感想
「バークリーが初めて一人称の語りを用いた小説だと言えばとりあえず充分」であるらしい。へえ~。詳しくは後日、だけど、『最上階の殺人』や『ジャンピング・ジェニィ』の方が好き。『試行錯誤』は未読。
読了日:05月27日 著者:アントニイ・バークリー
超人計画 (角川文庫)超人計画 (角川文庫)感想
溜息。
読了日:05月27日 著者:滝本 竜彦
ソニア・ウェイワードの帰還 (論創海外ミステリ)ソニア・ウェイワードの帰還 (論創海外ミステリ)感想
初イネス。なるほどこれは面白い。読み取ることのできなかったところが沢山あるのだろうなと不安にもなるがそこが良い。
読了日:05月29日 著者:マイケル・イネス
乱視読者の帰還乱視読者の帰還感想
全部読むつもりはなかったのだが。にやにやできた。適当に読んだ作家だったり(偶然ではあるが)以前から目をつけていた小説に言及されると嬉しい。「僕と同じこと言ってるじゃん」とか思うのはたぶん錯覚。若島氏の読書傾向がようやく爪先程度ではあるが見えてきた。次はSF講義を読みたいが今度はもう少し予習をしてから。
読了日:05月29日 著者:若島 正
宇宙飛行士ピルクス物語(上) (ハヤカワ文庫SF)宇宙飛行士ピルクス物語(上) (ハヤカワ文庫SF)感想
ミステリ風の短編集。全体的にとても地味。「テスト」この騒動は笑うものなのか。オチは普通。「パトロール」壮大な話になるのかと思ったが。標準的。「〈アルバトロス〉号」風刺?「テルミヌス」本書では一番。機械の知性やら色々と詰まっていた。「条件反射」長かった。確かに感覚遮断の話は面白かった。後半、謎の解決イマイチ。解釈次第では面白いのかも。「狩り」ロボットものは面白い。
読了日:05月31日 著者:スタニスワフ レム

読書メーター



 四月は新歓に合わせてミステリばかりを読み(読んだけど新入生との会話には役に立たなかった)、今月は趣味に、趣味に(強調)寄せた本ばかりを読みました。ようやく谷川流の呪縛から解放された感もあり、助かった気分です。六月はジーン・ウルフと、ひょっとするとレムの新刊も出るかもしれないので予習をしておきたいところですね。あとは月末に犯人当てを発表するため、格好いいミステリを読まねば。

 先ほど一年前の今頃の、現在は非公開にしている記事を読んだのですが、つらかったです。最近はどんな文章を書くにしろ自分の思考がだだ漏れになってしまい、以前はこんなこともなかったはずなのにと思っていたのですが去年の今頃に書いた記事を境目に変化が起こったようです。読書量不足も原因ではあると思いますが、どうも小説との付き合い方が下手だったようで、本の読解もだいぶ下手でした。ミステリ研会員はミステリ脳、エンタメ脳という段階を踏むと当時の僕は書いていますが、去年の僕はエンタメ脳止まりで、一応は一年間を経て少しは成長できたのだということが実感できて嬉しいです。あと、犯人当て直後に書いた記事を見ると当時の僕が他人事とは思えなく、これは逆説的に自分を他人だとも感じているわけですけど、もしもあんな後輩がいたら、こう、肩をポンと叩き、ラーメンでもおごってあげたいですね。去年の五、六月に読んだ本を見ると色々と模索というか迷走している感じがよく伝わってきます。


 五月のブログ訪問者数が多いと思ったらGoogleクローラーが読者になってくれたようでした。怖いなあ。

  1. 2017/06/01(木) 00:36:00|
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「笑かせてくれる」小説

「ペインキラーの読書曜日」で「笑かせてくれる」という表現を見て最初は誤字かなとも思っていたのですが、なんか語感がいいので僕も文章を書く際には「笑かせる」という表現をたまに使っていました。ところが昨晩バイト先でお客さんが「笑ける」と言ってお腹をよじりながら爆笑しているのを見るにつけようやくこれが関西的表現であることに気がつきました。谷川流は兵庫の人ですからね(ここでペインキラー=谷川氏という事実をさも当然のように扱っていることからお解りの通りこれは「知らないと笑われる」レベルの一般常識です。知らなかった人はこれを良い機会にこっそり覚えておきましょう)。その際お客さんが連れに「最近太ってるんとちゃうか」と言われて「違う、これは可愛らしいお肉や」と反論し、「可愛らしいお肉」という物言いが気に入ったのでこれまたいつか使おうと思います。


 さて。読書曜日では「笑かせてくれる」小説をいくつか紹介しており、それに倣い僕も笑った小説をいくつか紹介してみようと思います。それと言うのもサークルで「awoが笑う小説なんてあるの?」と以前訊かれた際に何と答えたものやらみたいなことがあって以来、ことあるごとに笑かせてくれる小説のことを考えてきたからです。


 まず筒井康隆のスラップスティック。

 これは当然ですね。計算され尽くした笑い。具体的なタイトルとなると困るのですが、短編集を読むと二、三の短編で笑いが止まらず呼吸困難に陥るため人前では読めないです。あとはパロディ。「カラダ記念日」とか。形式を徹底的に遵守することで生まれる笑いとかその辺のことが柳瀬尚紀との『突然変異幻語対談』で詳しく述べられておりとても勉強になりました。この本では主にナンセンスについて語られ、筒井のナンセンス的な言葉遊びもクスッとはなりますが、あれは「おかしみ」に属する気がします。どこがどう違うかと言うと解らないですが。


 佐藤哲也のナンセンス小説。

 大笑いしたのは『沢蟹まけると意志の力』と『熱帯』。次点で『サラミス』。

 これらは繰り返しによる天丼というやつですかね。あとはぶっ飛んだ展開。淡々とした文章で法螺を吹かれるのに僕は弱く、それで言うと円城塔も同じ部類に入るのかもしれませんが、使用される言語が別物なので理解が及びません。


 レーモン・クノーやジャック・ルーボー。

 ウリポという括りで二人を並べてみました。円城塔はウリポにはどうも否定的なようで、真面目すぎると言ってます。しかしジャック・ルーボーは例外とのこと。解らなくはないです。ナンセンス小説ではあるもののどうもクノーは自由奔放な感じはあまりしないです。とは言え文学的ギャグみたいなものはやはり冴えていて、『サリーマーラ全集』とか『青い花』は良いです。ルーボーはオルタンスの第一作しか読んでいませんがナンセンス度がぶっ飛んでいて文字を追うだけで楽しいです。


 この辺の笑いはユーモアと結びついている気もするのですが、『ボートの三人男』は楽しさこそ解るものの実際に笑えたかと言うと別で、でも『吾輩は猫である』では結構笑えたんですよね。猫のシニカルなものの見方も面白いんですが、圧倒的な知識を基にした漢語的な物言い、壮大なレトリックが面白かったのかもしれず、正しい鑑賞なのか解りません。


「物言いそのものが面白い」のは森見登美彦で、でもそれだけではないんですよね。僕はこれをボケの文体だと思っていますがそれですべてを説明できるほど楽ではないです。でも実際に笑ったのは夜は短しと四畳半、ペンギンくらいで、走れメロスは全然笑わなかった気がします。森見登美彦を続けて読んで食傷気味だったというのもあるとは思いますが。関連して内田百閒(一発で変換できた)のエッセイを読んでいるのですが、あれはいまいち笑いどころが解らないです。


 そう言えば『銀河ヒッチハイク・ガイド』を読みましたが、案外笑いませんでした。ユーモアSFと考えればちょうどいいものではあったんですが、爆笑できるものだと期待していたので拍子抜け。その代わりに筋が壮大なものだったので良かったんですが。


 スラップスティックに戻りますとアントニー・バークリーはとても良い作家です。ミステリの捜査パートは物語構造的につまらないものと言え、それをどう克服するかが鍵ですが、バークリーはスラップスティックで解決している気がします。ただしシェリンガムがいないとどうしようもなく、若島正氏がシェリンガムは地味だと言っていますが彼がいないと物語は成り立たないんじゃないでしょうかね。あとは三人称小説の場合、地の文が面白いです。英国風ユーモアとかいうやつなんでしょうか。人(登場人物)を馬鹿にしたような物言いや女性に対する辛辣なコメント、いくつか面白いのを実はメモしています(いつか使うのでここではお披露目しません)。あとはプロットとユーモアの融合。その極致は『ジャンピング・ジェニイ』です。犯人が必ずしも悪人ではない、という考えと相性が良いというのもあるかもしれません。


 石川博品も外せません。『クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門』の評判はいまいち良くないようですが、五行に一度くらいの頻度で笑かせてくるこの密度は他に類を見ません。石川の小説は一見支離滅裂のようにも見え適当に書いているのではないかと思っていた時期が僕にもありましたが、プロットの段階でどこにギャグを入れるかしかと決めてから書くというようなことをどこかで言っていた気がします。逆に森見登美彦はその場の思いつきでギャグを入れているのではないかとも思います。


 最近読んだ土屋賢二の『われ笑う、ゆえにわれあり』は読者が能動的にツッコんでいかないといけないボケ型の文章で森見とか『銀河ヒッチハイク・ガイド』と並べられることもありそれは解りますが、やはり哲学者という肩書に騙されているのかもしれませんが逆説的な思考に笑いがあるのだと思います。


 カミの『ルーフォック・オルメスの冒険』は笑いました。解説で落語と比べられてもいましたが、ホームズのパロディ的な笑いも多分にあります。カミはもっと読みたいです。


 いずれにせよ笑える小説というのは読んでいる最中に笑えなくては駄目だと思います。ここで冒頭の会話に戻りますが、サークルで「awoが笑う小説なんてあるの?」という会話があったのは確か『六枚のとんかつ』の話をしていた時です。ミステリには「問題編がいくらつまらなくても解決編が面白ければすべて帳消しになる」という考えがあり、これはエロや下ネタが絡んだミステリにも当てはまる、という読者が多いようです。つまりバカトリックさえあれば良いのだと。それは例えばhysk吝であったり六とんであったり。どちらもトリックありきのエロバカミスですが、トリック単体がバカってだけで笑いを取ろうとするのは安易な気がします。六とんはともかく吝作品の場合、問題編で笑いどころってありますかね。それに第一吝はバカさが足りなくないですか? もっとも流水作品でさえも「本当の本当に馬鹿だなあ」とこそ思えど爆笑はしませんが(『彩紋家事件』の、終盤での犯人のセリフは大爆笑しましたが)。なのでバカミスは難しいと思いますしユーモアミステリの方がコスパが良い気がします。でもユーモアミステリというのも難しく……この話題はやめにします。


 笑える小説というのは何通りかあり、時間があれば分類してみるのもアリだったんですが、この分野には疎いのでサンプルが満足になく。また、そのパターンのうちでも個人的に特に好きなものというのがあり、これは内緒です。本当の気持ちは秘密です。



  1. 2017/05/31(水) 02:55:00|
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更新のための更新

 今日はGWもおそらく半ば頃の五月五日の金曜日。皆さんもかつては祝われる側であったのでしょうが、あれから一体何年経ったのでしょうか、今日はこどもの日です。まあこどもの日など大統領の名前を覚えていなくてもいい程度にはどうでもいい話題です。でもせめて自分の信じてた夢くらいはどうにか覚えていてくださいね。


 昨晩はピンチョンを読み終え、その興奮も冷めやらぬまま床につき、その余韻が残る中今朝は珍しく早くに目が覚めめざましテレビで桑田佳祐の新曲をチェックしつつ樺山三英の『ドン・キホーテの消息』を読み進めていたのですが(ドン・キホーテ、探偵、とぼけた感じ、という共通点があり殊能将之『キマイラの新しい城』と似ています)僕にしては睡眠時間が短い(四時間)中での読書であったため眠たくなってきて、「こういう時はブルーライトを浴びて目を覚ますしかない」と考え気分転換も兼ねてネットサーフィンをしていたところツイッターと読書メーターで相互フォロー中の某氏のはてなダイアリーを見つけ「この人は相当な読書家だけど今一体いくつなのだろう」と年齢を特定するために日記をさかのぼっていたところでひょんなことから氏の兄貴のブログのリンクを見つけてしまい、私生活の情報をほとんど明かさない某氏よりも兄の年齢の特定からの方が楽かもしれぬとそちらのブログをこれまた遡って閲覧していましたら兄の方もオタクであるらしく十年以上前のオタクの日記の良さがあったのでいいなあいいなあ、と思い、だからこんな朝早くから記事を書いているのです。ここまでで一文です。で、結局某氏の年齢は僕より一回り以上も上であることが解りました。あれだけの読書家であることにも納得です。自分もあんな風になれるのであれば年を取るのも悪くはないなあとか思ったり。社会的にどうかは別として。


 更新することが目的なのでこれで目的を達成したことになります。だからこれから読書に戻ります。

 

 今日は夕方から古本市のバイト。それまでに本を読み終えてしまいたいですね。


  1. 2017/05/05(金) 09:06:00|
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今読んでる本

 最近は読み易くて面白い本を読んでばかりで自分が軟弱化している気がするのでここら辺で頑張ろうかと一昨日からはピンチョンの『ヴァインランド』を、そして先ほどから去年の夏の古本市で買った『ゲーデル、エッシャー、バッハ』を読み始めました。まず『ヴァインランド』は文章がとてもポップで舞城やあの辺の作家みたいで楽しく、筋も今のところはあまり複雑でないのであと数日もしたら読み終わると思います。読書メーターで千冊目に登録する本は是非この本にしたいです。で、GEB(と略すらしい)の方なんですが、一時間半かけて序論まで読み終えました。冒頭の概論で大体この本の言いたいであろうことは解り、序論もさして難しくはなかったのですが、これからバッハの音楽的な話やゲーデルの不完全性定理、論理学の話が洪水のように押し寄せてくるのかと思うと。前情報や概論からこの本は絶対に面白く、これからの自分の読書・創作において大切な財産になるだろうことは解っており、自分に合う本であることには一片の疑いもなく、神に選ばれたノアのように自分は適切な読者に相違ないと我ながら読んでもいないのに確信・過信しているため何とか読み終えたいのですが、一度に読む体力はないし今日のようにちびちび読み進めていく感じで行くと半年くらいかかりそうですね。そう言えば『ユリシーズ』も四巻はまだ途中だし、『攻殻機動隊』も止まったままです。まあ大学在学中に読み終える、くらいに目標を設定しときましょうかね。

 ところでつい最近読んだ『怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関』はこのGEBのゲーデル部分あたりと密接に関わっており(法月さんも当然GEBを読んでいることでしょう)、似たような話の流れでどちらにもルイス・キャロル、通称ドジスン(と言うか本名)が登場します(実際にはある解析機関がどちらにも登場、というだけ。もちろんキャロル本人もGEBに出てきてる)。この人のことを僕は言語遊戯・変態、で認識していたのですが数学?の方にも興味があるらしく、これは言語遊戯と同じツボだと思うので不思議ではないんですけど、一度ドジスンについて勉強してみるのも悪くないかもしれません。ところで小林泰三の『アリス殺し』について、登場人物たちの会話が面白かっただの意味不明だっただのと言って肯定・否定する読者がいますが、あれはそもそも『不思議の国のアリス』のパスティーシュとしての会話であり、それを抜きにして会話単体を取り出し作品の評価につなげるのは間違っている気がします。似た事例として、ある文体を模倣したオマージュ作品を、模倣としてではなく文体そのものを褒めるというのもありこれもまた違う気がします。この場合評価すべきは模倣の出来であり、文体を評価したいならばその作品ではなく元ネタの作品を評価すべきでは? ということです。

 真面目な本を読んだので真面目な記事を書いてしまいました。明日からはいよいよGW。普段から人工的に暇を生成しているので暇それ自体には価値がないのですが、やはり天然ものは違いますからたっぷり満喫しようと思います。

  1. 2017/05/03(水) 03:11:00|
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